太りやすい体だと太りにくい体

運動不足や食事が偏りやすい環境の中でも、太る人と太らない人がいます。これは、事実です。1965年にスタンカード博士らが発表した研究結果は、競争社会を勝ち抜くビジネスマンやビジネスウーマンにとって興味深い示唆を提供してくれました。社会。経済的地位と肥満との間に強い関係があることが分かったのです。アメリカの大都会、ニューヨークのマンハツタンに住んでいる白人を対象に、最終学歴、職業、年間所得、支払い家賃などをもとにこの人たちを区分して、肥満している頻度を比べたものです。結果は衝撃的でした。

 

男性の場合、社会。経済的地位の低いグループでは、高いグループと比べて2倍、女性では6倍もの頻度で肥満者の多いことが明らかになったのです。その後の研究でもよく似た結果が積み重ねられており、社会的な環境が肥満の発生にきわめて強烈な影響力を持つことが示されています。実際、アメリカでは、高学歴の人ほどジョギング愛好家が多く、肥満の人が少ないことを示す統計データがあるくらいです。アメリカのホテルではスポーツジムやプールが完備されており、出張先でも簡単に運動できるようになっています。それは、高学歴の人はそのような設備の整ったホテルにしか泊まらないからです。かたや日本人は、中年サラリーマンを中心に、夜遅くまで酒とビジネスに明け暮れ、結果的に体を壊して、過酷なビジネス戦線を離れていくのです。雇用している企業側としては、中堅の管理職に高い生産性を期待しているわけで、この重要なポストにいる人が戦線を離れることとなれば、経営は大きなダメージを受けることになります。会社にとっても、管理職の健康は死活問題なのです。